マンチェスター・ユナイテッドと対戦するエヴァートンの中盤戦において、イドリッサ・ゲイェ、アマドゥ・オナナ、アレックス・イウォビが果たす可能性のあるさまざまな役割について考察。
前回、グディソン・パークでエバートンとマンチェスター・ユナイテッドが対戦したときは、アンソニー・ゴードンのゴールで先制を許したものの、今回はブルーズがどのように赤い悪魔を打ち負かそうとするのか?プレミアリーグ時代、マンチェスター・ユナイテッド相手にグディソンで勝利を収めたエヴァートンの名勝負のいくつかは、空中戦に強い選手を効果的に配置することで生まれたもの。
ダンカン・ファーガソンがグワディス・ストリートの勝利に貢献したのは10年以上前のことで、後にオールド・トラフォードに移籍することになるマルアン・フェライニも2012/13シーズンの開幕戦でこのトリックを再現。特に、ユナイテッドのセンターバック、リサンドロ・マルティネスの身長が170センチに満たないこともあり、このセンターフォワードは今シーズン、まだ1度もボールを蹴っていない。
前回サウサンプトン戦で2-1の勝利を収めたゴードンは、デマライ・グレイや ドワイト・マクニールらと先発の座を争うことになりそう。この試合はエンジンルームで勝敗が決する可能性が高く、Comparisonatorが集計した数字によれば、両者のミッドフィールドのスタイルは対照的。
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名目上は、どちらも最近の中盤トリオと言えるが、メンバーはやや異なる。4バックの前の盾となるキープ役という点では、エヴァートンがパリ・サンジェルマンから小柄ながらエネルギッシュなイドリッサ・ゲイェを呼び戻し、2度目の移籍を果たしたのに対し、ユナイテッドでは身長185cmのスコット・マクトミネイがそのエリアを担当。
試合あたりのドリブル回数(2.83回対1.17回)や攻撃成功回数(2.36回対1.17回)はスコットランド代表の方が多いものの、守備とパスの両パラメーターではセネガル代表が優勢。ボール奪取数(7.43対6.14)、インターセプト数(8.61対6.61)、守備成功数(18対14)はグエの方が上。
パス成功数(44.22本→26.91本)、パス受信数(32.87本→24.23本)、ラスト3分の1へのパス数(9本→8.81本)はエヴァートンのほうが平均して多いが、わずか3試合の出場で、マクトミネイの0.31本とは異なり、キーパスはまだ1本も成功させていない。今夏に獲得した注目の中盤の選手では、アマドゥ・オナナとクリスティアン・エリクセンが大きく差をつけられている印象。

パス成功数(39.2本対25.59本)、レシーブパス数(41.96本対31.13本)、ファイナルサードへのパス数(19.46本対8.23本)は、さすがにデンマークのベテランFWの方が上。アシスト数(0.28対0.18)とシュート数(0.97対0.36)はエリクセンの方が多いが、ドリブル成功数(1.43対0.41)と攻撃成功数(1.79対1.52)はオナナの方が多く、平均攻撃回数が2.86回に対して3.59回と、やはりオナナの方が効率的。
守備面では、インターセプト数(4.28対3.76)では30歳の方が多いものの、守備成功数(11.63対6.63)では21歳の方が頭一つ抜けている。オナナは、1対1のバトルでもエリクセンをリードしており、空中戦の勝利数(3.4対0.69)、守備の勝利数(4.83対1.79)、攻撃の勝利数(6.08対1.66)は、プレミアリーグのセントラルMFの中で、それぞれ1位、2位(ルーベン・ロフタス・チークに次ぐ)、1位。

最後に、アレックス・イウォビとブルーノ・フェルナンデス。エリクセンとオナナ同様、マンチェスター・ユナイテッドのイウォビがパス成功数(33.68対33.28)、キーパス数(2.29対0.79)、ファイナルサードへのパス数(21.29対13.58)でやや上回り、クロス成功数(0.45対0.4)だけはエヴァートンの方が上。攻撃面では、シュート数(0.81対0.11)、攻撃参加回数(2.56対2.38)はポルトガル代表の方が多いが、アシスト数(0.34対0.13)、ドリブル成功数(1.81対1.35)はナイジェリア代表の方が上。
イウォビは守備の成功率が高く(8.04対7.01)、ボールロストも4.3対7.28とボールを保持する効率が高いが、フェルナンデスはインターセプトが多く(4.31対3.28)、ボール奪取もやや多い(2.69対2.6)。全体的に見れば、2人の中盤はやや異なるアプローチを示しており、どちらも明確なアドバンテージを持っているようには見えないため、興味深い試合になりそう。

一方、ユナイテッドはブレントフォード戦で4-0、シティ戦では6-3と大敗を喫し、アーセナル戦では3-1と2点差での勝利。中盤にゴールが少ないとはいえ、このトリオの誰かが思わぬヒーローになるかも?
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